2014/08/05

猫がネズミを追いかける



にゃー





見事ネズミを捕まえました。





いや、大半に逃げられてるでしょ。


ネズミがたくさんいるおかげで、
猫は、大半のネズミを逃がしても食糧に困りません。






もし世の中にねずみが一匹しかいなかったら







猫はそのネズミを捕まえるまで、どこまででも追いかけないといけない。






しかも、猫はその一匹のネズミを捕まえられなかったら死んでしまう。













<たくさんのネズミ>



目の前にいる一匹のネズミを捕まえる確率を、仮に20%としよう。





目の前にネズミが10匹いれば、90%の確率でネズミを捕まえることができる。













<たくさんの猫>




先ほどと同様、目の前にいる一匹のネズミを捕まえる確率を、仮に20%としよう。















ネズミの前に猫が10匹いて、その中の一匹がネズミを捕まえる確率は、




つまり、ネズミが10匹いるのと猫が10匹いるのでは、
猫が一匹以上生き残る確率としては、同じだったりする。









仮に目の前にいるのが二匹なら、











猫が5匹いればよい。












この猫は特別です。
他の猫より2倍の期間、ネズミを捕れなくても長生きできます。






すると、猫が同じ確率生き残るために必要なネズミの数は半分でよくなる。











この猫はさらに特別です。
他の猫より5倍の期間、ネズミを捕れなくても長生きできます。

















すると、必要なネズミの数は5分の1でよくなる。














この猫は特別です。
他の猫より2倍の確率(すなわち40%) で、ネズミを捕れます。







すると、必要なネズミの数は4匹でよくなる。












どれも、 90%の確率で、猫が最低一匹生き残る。









目の前にネズミが二匹いる。





猫が生き残る確率は、ネズミが一匹の状態に比べ、どの程度高いのだろうか?













どうも確率そのを比較しても直感的ではない。





そこで、確率に対して対数などを使った基底変換を行い、新しい指標を作る。




ネズミが一匹増えるごとに、生存指標がa(=0.321)ずつ上がっていく。

この指標はエントロピーと呼ばれる。
まあ、基本的には確率のようなものである。




<猫の数を増やす場合>



今度は、ネズミの周りに猫が二匹いる。



猫が一匹以上生き残る確率は、猫が一匹の状態に比べ、どの程度高いのだろうか?
















エントロピーで比較する。
先ほどのネズミが増えるケースと、今回の猫が増えるケースでは、
確率の増え方もエントロピーの増え方も全く同じ。


本質的に、ネズミが増える場合と、猫が増える場合で、
猫一匹が生き残る確率は変わらない。









ネズミが二匹いるときに、
猫が増えるときはどうか?








猫とネズミを掛け合わせた数が同じであれば、
エントロピーは同じ。












長生きの猫。
他の猫より2倍の期間、ネズミを捕れなくても長生きできる。





ネズミと猫と、猫の寿命を掛け合わせた数が同じであれば、
エントロピーは同じ。









この猫は特別です。
他の猫より2倍の確率(すなわち40%) で、ネズミを捕れます。














エントロピーが等しい、すなわち、
猫が一匹以上生き残る確率は同じ