2014/07/29

指揮・命令



取ってきて。














もってきました。




― なぜ、人は命令に従うのだろうか。











カレーが作れるようになりたいな。






作り方教えてよ。
― しょうがないなぁ。








食材買ってきて。
― はい。























適当な大きさに切って。
― はい。






お肉と野菜炒めて。
― はい。






お水を入れてしばらく煮る。
― はい。






カレールーを入れて弱火で煮れば
できあがり
― はい。






まあまあかな。





― なぜAさんはBさんのいいなりなのか?









作り方教えてよ。






じゃあ、食材買ってきて。





やだ。














なぜAさんはBさんの言いなりなのか?

答え: Bさんがカレーの作り方を知っているから。


統制原理 その一
能力的な上下関係


能力が低いものは、能力の高いものの指示下に入る。
これは、人と人の間の地位的な上下関係とは無関係。
















山に行こう。





Aさんがそういうなら、そうしようか


















山に行こう。





Aさんがそういうなら、そうしようか





いやだ













じゃあ、川に行こう。





いやだ










じゃあ、海に行こう。





いやだ






めんどくさい。
もういいや。






なぜB、C、DさんはAさんのいうことを聞くのか?

答え: Aさんがリーダーだから。

統制原理 その二
リーダー統制


なぜEさんだけAさんのいうことを聞かないのか?

答え: Aさんをリーダーだと認めていないから。


リーダー―メンバー間の関係による意思疎通。
リーダーは、明示的に示される場合もあるが、
暗黙のリーダーでも問題ない。

 ⇒ リーダー










ゴミが出ました。





ゴミ、どうしましょうかねぇ。






「燃えるごみの回収日は火曜日です。」












































ゴミが出ました。



火曜日にゴミ出しに行けばいいです。





























ゴミが出ました。
火曜日にゴミ出しに行けばいいです。

行動者にとって合理的な行動原理を仕組みと言います。





『火曜日にゴミを出す』、というのは仕組みです。






なぜみんな火曜日にゴミを出しに行くのか?

答え: 火曜日にゴミが回収される仕組みだから。


統制原理 その三
仕組み



火曜日に回収される仕組みだから火曜日に捨てるのである。







<仕組みとリーダー統制の違い>



リーダーによる命令は、当然ながらリーダーがいないと成立しない。





リーダーの消滅したチームは統制を失うか、





新たなリーダーを生むことで統制を復活する。







仕組みによる統制はリーダーを必ずしも必要としない。





なので、指示される対象も問わない。
仕組みは人ではないので、『指示されている人よりも優れている』わけでもない。





仕組みを作った人はもしかしたら優れた人かもしれないが、





作った人がどこかに行こうと、
もしくは仮に死んだとしても、仕組みは機能し続ける。






統制原理
その一: 能力的な上下関係
その二: リーダー統制
その三: 仕組み