2013/09/24

仕事の時間配分

あなたは仕事をします。


あなたは仕事をします。
持ち時間との関係を分かりやすくするため、下記の条件を付けます。
・ 仕事は書類作成です。
書類を作成するのに1枚一時間かかります。
・ あなたの持ち時間は一日8時間です。

関連記事: 資源分配





課題1:
持ち時間の中で、最低一種類の書類を5枚以上仕上げなさい。

さて、どのような時間配分をすればよいでしょうか?





考え方:
資源分配の法則を考えます。

資源分配の法則 :
資源は充足していない限り、必ず枯渇にさらされる。





この仕事における資源とはあなたの持ち時間です。
すべての書類に取り組んでいては、時間がいくらあっても足りません。





集中的に取り組む一種類に最低5時間を充て、
残りの3時間は空けておきます。




余った3時間は新しい書類に手を付けてもよいし、
6枚目に取り組んでもよいです。


資源量全体行動
持つもの持たざるもの
並み拮抗充足拮抗
少ない不足充足枯渇
拮抗枯渇


仕事においては、資源分配は上記3ケースのどれかに当てはめます。
(充足と枯渇はないです)
『資源』とは時間、『持つもの』とは達成しなければならない5枚の書類、
『持たざる者』とはそれ以外の書類に当たります。








課題2:
持ち時間の中で、6種類の書類を最低一枚仕上げなさい。






考え方は同じ。あなたの持ち時間をノルマに引き当てします。

余った2時間はどれかの2枚目に取り組んでもよいし、
さらに新しい書類に手を付けてもよいです。






課題3:
持ち時間の中で、1種類の書類を3枚以上、
その他3種類の書類を最低一枚仕上げなさい。




くどいですがもう一回だけ繰り返します。
あなたの持ち時間をノルマに引き当てします。

余った2時間はオレンジの4枚目でもよいし、
どれかの2枚目に取り組んでもよいし、
さらに新しい書類に手を付けてもよいです。





課題4:
持ち時間の中で、1種類の書類を8枚以上仕上げなさい。

次の問題は、制限時間ぎりぎりです。



当然、すべての時間をノルマに割り当てます。
問1との違いは、プラス@の仕事を最初から捨てているところです。

資源量全体行動
持つもの持たざるもの
少ない不足拮抗枯渇






課題5:
持ち時間の中で、1種類の書類を3枚以上、
その他5種類以上を一枚以上仕上げなさい。



すべての時間をノルマに割り当てます。
問2,3との違いは、プラス@の仕事を最初から捨てているところです。






問4や5に関しては、もしかしたら、思ったより仕事がはかどって
プラスアルファの仕事ができる可能性はあります。





もしくは、残業してプラスアルファの仕事ができる可能性もあります。








課題6:
持ち時間の中で、1種類の書類を10枚以上仕上げなさい。

次の問題は、仕事の要求が制限時間を超えています。



もう考える余地はありませんね。
すべての時間をノルマに割り当てます。






 

資源量全体行動
持つもの持たざるもの
少ない不足不足枯渇


問4や5との違いは、
・ 効率よく仕事をしようと、残業しようと、
  プラス@の仕事はできない。
・ 他を切り捨ててすら、時間が足りない。


 




<仕事における資源分配>



充足状態(問1,2,3)




拮抗状態(問4,5)




不足状態(問6)



『資源が充足していない限り、必ず枯渇にさらされる』

不足状態は問題外ですが、充足状態と拮抗状態でも
仕事の質が異なります。
創造的な仕事や新しい仕事をしようとする場合は、
充足状態でなければなりません。


資源管理において充足状態は特別な状態です。
仕事においては意図的に作り出す必要があるのです。

(計画的な仕事をしたい場合は拮抗状態や
 不足状態でも問題ない場合があります)

2013/09/17

エントロピー



ここにトランプが52枚あります。
数当てをしましょう。







カードを取ってください。取りました。
一発で言い当てられる確率は1/52です。

あなたのカードは
ハートですか?
はい : 
次に当たる確率は1/13です。
いいえ: 
次に当たる確率は1/39です。
あなたのカードは
Aですか?
はい : 
次に当たる確率は1/4です。
いいえ:
次に当たる確率は1/48です。
あなたのカードはハートのAですね?はい :
次は1/1、すなわち100%
言い当てることができます。
いいえ:
次に当たる確率は1/51です。



/
(1/52)/(1/4)=(1/13)

/
(1/13)/(1/13)=(1/1)



/
(1/52)/(1/13)=(1/4)

/
(1/4)/(1/4)=(1/1)


マークを言い当ててから数字を言い当てるのも、
数字を言い当ててからマークを言い当てるのも同じ。

小学校で習う確率の話。
大した話ではありません。







次に、先ほどのやり取りの確率を、対数を使って置き換えます。






カードを取ってください。取りました。log 52です。

あなたのカードは
ハートですか?
はい : log 13です。
いいえ: log 39です。
あなたのカードは
Aですか?
はい : log 4です。
いいえ: log 48です。
あなたのカードはハートのAですね?はい : log 1 = 0です。
いいえ: log 51です。



-
log 52-log 4=log 13

-
log 13-log 13=0



-
log 52-log 13=log 4

-
log 4-log 4=0



対数の底を2に取った場合
log 52 = 5.7
log 13 = 3.7
log 4 = 2
log 1 = 0

log 13 + log 4 = 3.7 + 2 = 5.7

確率を対数に置き換えたので、
確率演算が足し算引き算に置き換わりました。
言っていることは前半と同じ。






開始時は s = log 52、終了時は s = 0。
マークを言い当てると log 4 が引かれ、
数字を言い当てると log 13 が引かれる。

log 4とは確率が4分の1に絞られること、log 13は同じく13分の1に絞られること。
マークを先に当てても数字を先に当ててもその値は変わりません。


一枚ずつ当てていっても、

♠A ♠2 ♠3 ♠4 ♠5 ♠6・・・・・
♥A ♥2 ♥3 ♥4 ♥5 ♥6・・・・・
♦A ♦2 ♦3 ♦4 ♦5 ♦6・・・・・
♣A ♣2 ♣3 ♣4 ♣5 ♣6・・・・・
log52
log51, log50, log49,・・・・・
log38, log37, log36,・・・・・
log25, log24, log23,・・・・・
log12, log11, log10,・・・・・,
log 1=0 



スートを当ててから数字を当てるのも、

♠ですか?ですか?ですか?♣ですか?
Aですか?2ですか?3ですか?4ですか?・・・
log52
log39, log26, log13
log12, log11, log10,・・・・・,
log 1=0 


ですか?黒ですか?
奇数ですか?偶数ですか?
4の倍数ですか?
10より大きいですか?
log52
log26
log13
log6
log3・・・・・,
log 1=0






いかなる手順で進めようと、log52から始まり、log1=0で終わります。
確率の対数が、本日のタイトル『エントロピー』です。



今回はトランプで、スペードのAからダイヤのKまで、
全カードの出る確率は同じですが、
カードの出る確率が一定ではないとき、
エントロピーに確率を掛け合わせて総和した
『平均エントロピー』なるものを使います。