2014/07/22

一様と多様



人がいます。





人体には様々な臓器があります。
それぞれは体に1個か2個しかないものが多く、貴重です。






一人ひとりにとってはかけがえのない貴重な臓器ですが、
他の人を見ると、AさんにもBさんにも同じものがあります。
CさんにもDさんにもあります。







人体は、基本的に誰もが同じ臓器を持っています。







その臓器自身はまた細胞の集まりです。

脳は脳細胞だったり、心臓は心筋だったり、
肝臓は肝細胞だったり、例外なく同じ細胞が無数に集まってできています。






細胞を拡大してみます。






細胞核があり、ミトコンドリアがあり、リボソームがあり、
 リソソームがあり、液胞があり、小胞があり・・・
多彩なものの集まりです。







細胞は多様なものの集まりですが、
そこに含まれる各組織は、どの細胞を見ても同じです。







同種の細胞は基本的にどれも同じ組織を持っています。







それぞれの組織はまた多様な分子の集まりです。
構成する分子は多様ですが、同種の組織は基本的に同じ構造をしています。








それぞれの組織はまた多様な原子の集まりです。
構成する原子は多様ですが、同種の分子は基本的に同じ構造をしています。








各段階ごとに、多様なものの集まりが層になっています。
層の中では多様ですが、多様なものを構成しているものは
別の個体でも見られるありふれたものです。










A君は赤ちゃんです。
ばぶー。

お父さんとお母さんのかけがえのない子供です。






まあ、家族の中ではかけがえがないですが、
世の中で見れば別に赤ちゃんは珍しくもないです。





A君はすくすくと成長し、
幼稚園、小学校、中学校と進みます。






A君以外も、ですがね。






農業に進むもの、工業に進むもの、
商業に進むもの、教育に進むもの、
・・・

単一の枠の中で教育されてきた子供たちが高等教育で分岐します。






多様なスキルを持った人材を寄せ集め、






会社ができます。





業界が同じであれば、規模は違えど必要な人材に
会社間の差はそれほどありません。











逆に、業界が変わると人材セットが変わってくるかもしれません。







でも、その業界内では似たり寄ったりの会社になります。






様々な業界やコミュニティが合わさり、またそれぞれの
コミュニティは似たり寄ったりの集まり。

それが社会。







社会もまた多様なものの集まりが多層化されたものです。
そしてその多様さを構成しているものは、別の業界・コミュニティでも
見られるありふれたものです。





<一様しかない世界、とはどういうものか?>




















































こういう世界です。
砂、とか空気、とか、布とか、
そういった全体名称でひとくくりに呼ばれます。








<多様、とはどういうことか?>




一様な世界同士は隣接しています。
一様でないものが混ざると、世界が多様化します。
















<多様しかない世界、とはどういうものか?>





無限にパターンが増え続けるということです。








<なぜ多様だけでは世界が成り立たないのか?>




会社を作りたいと思いました。
人を集めようと思います。





多様な世界では必要なものが簡単には手に入りません。









そこで、一様な教育を行い、






意図した多様化を行い、






そのうえで選別を行い、







計画的に多様化された世界が作り上げられているのです。







<別表現>
多様だけでは世界が成り立たないことについて。

ランダムな素材から作り上げたものは偶然にしか存在できない。
偶然にしか存在しないものは、長い目で見ると存在しないのと同じ。

 ⇒ 無数にあるということ